国立台湾大学 大学院留学 出願体験記①

 はじめまして、2016年度京都大学農学部食料・環境経済学科入学で、2020年8月から国立台湾大学生物資源農学院農業経済系修士課程(National Taiwan University, College of Bio-Resource and Agriculture, Department of Agricultural Economics)に進学予定のまつうらんどと申します。

 当シリーズではその名の通り、皆さんにあまりなじみのないであろう「アジア圏で学位留学するには?」, 「お金どんくらいかかるん?」, 「なんで台湾?」という疑問に対して少しでも有益な情報を提供していければと思います!
特に僕の専門である農業経済学分野で大学院留学をしている方の情報はネット上では他の自然科学分野やMBAに比べて非常に少なく、少しでも多くの情報を多くの後続の皆さんにお伝えできればと思います。

 ここで皆さんお気づきになられたでしょうか。「このブログは社会科学系の学生に向けたブログなのに、お前は農学部じゃん」と。
確かに大学入試では理系で入りましたが、学科の名前が示すように、大学では農業経済学・農村社会学・農業経営学を専門とする学科にいました。
ですので、大学四年間で実験室に入って試験管を触って化学反応の結果が出るまで1日中待って徹夜をする。
なんてことはおろか、実験を一度もしていません。
そんなこんなで一見理系に見えるがよく見るとゴリゴリの社会科学系ですので、安心して読み進めていただければと思います。

 当シリーズでは
① 僕のバックグラウンド・出願での必要書類
② 国立台湾大学に出願した理由など
③ 国立台湾大学のカリキュラム・進学したその後の考えなど
の3本立てでお送りできればいいなと考えています。

 それではまずは簡単な自己紹介から
北海道札幌市出身で、小学校から高校までずっと野球をしてました。小学生時代は文字通り毎日近所の友達と野球したり、虫取りしたりして遊んでました。両親が海外赴任していて帰国子女で英語ペラペラ、外国が身近な環境ということは全くありませんでした。
なぜ農学部を大学受験の際に選んだのかというと、高校2年生の冬くらいから漠然と食料問題・貧困飢餓・農業ビジネスなどに興味を持ち始め、農業経済学(食料・環境経済学科)というものの存在を知り、農学部を目指すようになりました。
実家が農家または金持ちというわけではなく、いわゆる父親が地方公務員、母親がパートという環境で育ちました。
両親が子供の教育のためにいろいろ我慢してきたのは僕にも伝わってきたいましたし、ここまで育ててくれた両親には非常に感謝しています。
そんなこんなで、
いよいよ本題に入っていきましょう!

まずは、大学院出願時のバックグラウンドです。

 アカデミックバックグラウンドとして、
京都大学農学部 食料・環境経済学科 2016年入学 2020年度卒業
2017~2018年 フィリピン大学ロスバニョス校にて1年間の交換留学(アメリカ農業経済学大学院への出願体験記を書いているi_love_riceさんとはフィリピン大学に交換留学中に出会いました。)
2019年9月 京都大学の学生海外研究活動助成金を受給して、フィリピンにて1か月の現地調査(卒業論文)
大学で主に学んでいたこと:農業経済学、計量経済学、開発経済学
ここで特筆できることとしては、学部4年の時に海外でフィールド調査を行ってそのデータをもとに論文を書き上げたということでしょうか。出願書類でもそこはアピールしました。

フィリピンの調査地です。周りに生い茂っているのはサトウキビです。
筆者撮影 2019年9月

 テストスコア等 (出願時)は以下の通りです。
累積GPA(大学の総合成績) 3.0/4.0
専攻GPA(大学の専門科目成績) 3.2/4.0
TOEFL iBT(英語のテスト) 77/120 (その後TOEFL iBT 96まで上げました)
皆さんお気づきの通り、巷で見るような大学院留学ブログの点数よりも圧倒的に低いですね!!!
②の「なぜ国立台湾大学に出願したのか」でも書きますが、アジア圏の大学は欧米Ph.D.への出願と比べて実はそこまでハイレベルな点数は求められません。
GPAが3以上、TOEFLが80あれば大抵の大学院の最低ラインを超すことは可能でしょう(しかも大学によっては奨学金付きで!)

課外活動
 ガーナのこどもとShareStep という学生の任意団体の代表を2018年に努めていました。
ここではガーナの孤児院の自立支援を行うために、ガーナ人の孤児院オーナーと共同で農業ビジネスを行い、その収益で孤児院の経営を行うことを目標して活動していました。
京都大学のおもろチャレンジという奨学金プログラムに採択されてガーナに渡航したこともあります。ここでの活動から感じたことも志望動機書に書きました。
こんな全国雑誌に声をかけてもらったりもしました。

 以上が僕のアカデミックなバックグラウンドになります。
それなりに活動的な学部生生活を送ったつもりではありますが、圧倒的に秀でた研究実績や成績があるわけではないかなと思います。
ですので、このページにいきついて今後海外留学を志す皆さんも、今後の自分次第で何とかしていけるのではないかと思いますので、海外大学院留学を簡単にあきらめてほしくないなと思います。

 続いて出願書類についてみていきましょう。
最終学歴証明: これは大学に通っている人にとっては在籍証明書にあたります。
最終学歴での成績: 出願時までの英文成績書を発行しました。
出願料の領収書: クレジットカードまたは銀行からの送金で行います。
最初オンライン決済をしようとおもい支払ったのですが、支払いページが中国語にしか対応していないにもかかわらず、ノリで払ってしまいました。
その結果、提出した領収書と勘違いしていたものは領収書でもなんでもなく、もう一回払って!と言われることに。。。(なおクレジットカードではしっかり支払われる)
結局近くの銀行にいって二重で支払ったのでした。。。痛い勉強代ですね。
財力証明書: 銀行口座に大学の授業料を払えるお金があるかどうかを確認するために提出しなければなりませんでした。
奨学金をもらえる予定であれば、その証明書でも良いと思います。
パスポートの写し: 身分証明書ですね。大事です。
顔写真: 入学後の学生証に使われるらしいですよ。
語学証明書: 先ほど上で述べたTOEFLです。国立台湾大学は指定語学要件がありませんでした。
アジアトップクラスのシンガポール国立大学、香港科技大学、北京大学などでは TOEFL iBT 80ほどを要求していたと思います。(欧米ではTOEFL100やIELTS7.5なんてところもたくさんあります)
推薦状x2: 先生に出願前にお願いして、オンライン出願システムで、推薦者となってくれる先生のメールアドレスを書くところがあるので、そこにメールアドレスを入れると先生方に推薦書を書くリンクが送られるようです。
Study Plan: 志望動機書、大学院で勉強・研究したいことを書くところです。
いわゆるSoP (Statement of Purpose) と呼ばれるやつです。
僕は初見で何を書けばいいかわからなかったので、Admission officeに何を書けばいいか聞きました。そしたら以下のようなメールが帰ってきました。
As I am not a teacher from your university so I should not be qualified to tell you what you should write for your study plan. Though I suggest you to include the reason why you are applying our department and your area of interest in Agriculture Economics. Possible future research proposals can be included too.
らしいです。
なので、これに沿うように書きました。ページ指定はなかったのですが、だいたい2ページ書きました。
 また、事務の方が気になる先生に連絡を取っていいと仰っていたので、遠慮なくメールしまくりました。
おかげさまで、台湾大学の先生方からもある程度前向きな返信を事前にいただけていました。
ただ、事前に先生とコンタクトを取っていいかなどは大学によって異なるので、ちゃんと各々チェックすることを推奨します。メールを送って返信が来なくても、私は責任取れません。

出願時期と合格
 オンライン出願システムは8月から11月までオープンしていました。開いているうちに提出すればいいので、いつ提出しても問題ないと思います。
僕は日本の大学院の院試や、フィリピンでの調査を8,9月に予定していたので、8月の頭にさっさと出願しました。
出願したのが8月でも、イギリスのようにローリングシステムをとっておらず、出願した順番に審査をして合否を決定するわけではないので、合格発表の時期も翌年の1月と決まっていました。
そうです5か月!!!も待たされました。長いですね。
告白して、返事また今度するねって言われて結局音信不通になってずっと待たされる並みに長いです。
少し話がそれましたが、そんなこんなで2020年の1月に無事合格を受け取ることができました。


 次回記事「なぜ国立台湾大学に進学することにしたのか」は左青文字をクリックしていただくことでご覧いただけます。
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